技術コミュニケーションでは「良いと思うので」に理由を添えて生産性を高めよう
「こちらの方が良いと思うのでこうします!」
「これはあんまりよくないと思うので」
というやり取りはよくある。自分も気を抜くとやってしまう。 これは暗黙的に「良い」の概念が共有されていると思いやってしまいがちだが、必ずしも共有されているわけではない。
「こちらの方が良いと思うので」とだけ言われた方は、「何で???」と思っているかもしれない。
ので、「良いと思う」だけで終わらせることはせずに、代わりに明確にその根拠を含める、添えるようにする。 そうすることで、より意図を明確に伝えることができる。 また、何をもって「良い」と考えているか伝えることでより的確なフィードバックを得ることができる。
例
1
- x「こちらのデザインの方が良いと思うのでこれで行きます。」
- ○「こちらのデザインの方がユーザーに意図を明確に伝えられて良いと思うのでこれで行きます。」
2
- x「このコードはこっちの方が良いと思います」
- ○「このコードはこっちの方がメンテナンス性が高くて良いと思います」
上記のように理由を添えることで、コミュニケーションのステップも縮めることができる。 相手の意図を把握できずモヤモヤした場合「何が良いのですか?」からいちいち探らなくて良い。 理由が気になった場合には 「どうしてこちらの方が意図を明確に伝えられるんですかね?」や「なぜメンテナンス性が高いんですかね?」 と、そのようにすぐコミュニケーションを進めることができる。 理由が気にならない場合は、OKの旨を返事すればそれで事足りる。
現場にて
- コードレビューで: 「これは良くないと思います」だけのコメントは生産性を下げる行為なので、必ず理由を添えるようにしよう
- コードコメントで: 「FIXME: このコードはよくない」みたいなのは何が良くないか忘れるし見た人もわからないので、理由を添えよう
- Slackで: 賞賛以外の「良いと思います」には理由を添えよう